10年越しの恋
「好きな人ができた。だから別れてほしい」

そう切り出し一方的に話を始めた。

浩一が告白してくれて付き合い始めたのに、それから1週間も経たないうちに違う子とデートしてるの偶然見ちゃって、でも私なにも言わなかったよね?

いつもお金がないって言うから、デート代私が出してたよね?

2度目にまた違う子とデートしてるの見かけて、話したいからって学食に呼び出した時のこと覚えてる?

ぶすっとしたまま嫌なら別れよって。そういって帰っていったよね?

会いたいって呼び出して、やるだけやって友達が飲みに誘いに来たらおれ遊びに行くからって、帰らせたよね?

そんな浩一の態度もさ…。前に話してくれた人を信じられないってそんな話を聞いてたから。いつか変わってくれる、私を信じてくれるようになるって。
そう思ったから、だから我慢した。

確かに変わってくれた…。

でもね、その時点で私の中で何かが弾けたのかもしれない。

1度でも私がどれだけ辛かったか考えてくれたことあった?

見たまんま。私が平気だと思ってたんじゃない?

私が辛くて、眠れなくなって、何度も何度も友達に愚痴って、みんなが反対するのを振り切って…。

一生懸命いろんな友達に支えられながら、折れそうな気持ち立て直して…。充電してがんばってたの知ってる?

人を信じられないなんて寂しいじゃない? だから信じること、そのことを知って欲しかった。

でもね、私は人形でもロボットでもないんだ。
浩一の気分次第でかわいがられたり無視されたり。

平気なわけないじゃない! 私は感情を持った人間なんだよ。

あなたが他人の言動で傷を負ったように、私も同じように傷つく人間なんだよ…。自分だけが辛いなんてそれは間違ってる。相手のことを考えないと人に大切にしてはもらえないんだよ…。

止まらなかった…。蓋をしていた感情があふれて止まらなかった。

我慢、それがもう限界にきていたんだなぁーって他人事の様に思った。
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