牛乳と猫スーツ。
〜前編〜
珍しく昼休憩に、部活であるねこねこ団の仕事があり、仕事を終え、直樹は次狼と廊下を歩いていた。
「そういえば生徒会長や次狼さんたちは、引継ぎしないんですか?」
疑問に思ったことを聞いてみた。
「この県の生徒会の引継ぎは特殊でな。会長自ら任命した人を次期会長にするか、もしくは戦って会長から胸章を奪った人がなる。後、副会長や書記は会長になった人が決めるんだ。」
「そ、そうなんですか…。でも戦いってなんですか?」
「そのまんまの意味だ。会長、及び副会長、書記を含めたメンバーと戦い、勝てば新生徒会長、負ければ選挙への参加権を剥奪だ…。」
次郎が立ち止まり、窓の外を見ながら、懐かしむように話す。
「なんか物騒ですね…。今年は誰か戦いに来なかったんですか?」
「来ていないな、あいつが会長になってから。まあ、来ない理由があるんだよ、1年は5限目に体育館で、明後日の創立記念大会の説明会があるだろ?」
「はい、ありますけど…。」
「そこでわかるさ」と言って、次狼は自分のクラスに帰って行った。