牛乳と猫スーツ。
24…体育祭。
今日は体育祭、天気にも恵まれた。グラウンドは石灰でラインがひかれ、西と東には、入場門と退場門がある。
皆が体操服に着替え、続々とグラウンドに集まってくる。
数分後には、学年クラス別に列になって並んでいた。
『これより開会式を行います。初めに選手宣誓。』
放送部の人がマイクで言うと、蓮が前に出る。
『宣誓!私達は、自尊心を持ち、本能に従って戦うことを、ここに誓います!』
「(なんか今、スゴイことを宣誓した!!?)」
スポーツマンシップという言葉が出てこない宣誓を、直樹は初めて聞いた。
『続きまして、生徒会長の挨拶。』
放送部の人が言った後に、後ろの悠斗に直樹は話しかけられた。
「すげぇこと言ってたな蓮さん。」
「会長らしいけど…。創立記念大会みたいに、みんなが暴走しなければいいんだけどね。」
「体育祭だぜ?流石に暴走はしないと思うけどな〜。賞品も無いしさ。」
悠斗と話をしながら、直樹は不意に蓮の方を見ると目が合った。というより見られていた。
嫌な予感がして黙ってしまう直樹。
「どうしたんだよ?いきなり黙って。」
悠斗がツンツンと、直樹の背中をつついてくる。