牛乳と猫スーツ。
31…北部全高校会長会議。



今日は連休最終日、冬が近付いているせいか太陽が出ていても肌寒い。






「いてて…。」




直樹が所々赤くなっている箇所を軽く撫でながら廊下を歩いていた。





ワイヤーで巻き付けられながら、踏んだり蹴らたりされたからだ。






「首まで締められたからな。後が残ってるし…。」




廊下の途中にある鏡を見ながら呟く。






「ん?」




ふわっと後ろから風が吹いた。
鏡から後ろを見ても窓はしっかりと閉まっている。






不意に鏡の下の方、つまり自分の足の方を見ると、自分の足ではない足があった。






「直樹…………。」




小さな声で後ろから名前を呼ばれ、直樹が振り返る。






小柄で、長い黒髪のポニーテール、白いロングマフラーに小刀が2つ。
そしてなによりも自分達とは違う制服を着ている。白をメインに青のラインが入ったお嬢様っぽさが滲み出た制服だ。







「忍?久しぶりだな、どうしたんだ?」




「蓮に渡す物がある………。蓮はどこ…?」




「会長?ちょっとわからないな、仕事や会議はなかったはずだけど…。俺が代わりに渡そうか?」
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