牛乳と猫スーツ。
32…信じる心。



無名(むめい)県、それがこの県の名前。県と言っても、土地はかなり広い。普通の人は変わった名前だなと思うだけだろう。本当の由来を知らずに。





北部全高校会長会議の次の日。






直樹は悠斗と一緒に学食で朝食を食べていた。





直樹は何気なくテレビのニュース番組を見ていた。







『続いてのニュースです。本日深夜1時頃、無名県で立て続けに工場が爆発するという事件が起こりました。』






「悠斗、なんか事件起きてるっぽい。」




「本当だな、この県で事件って最近聞いたことなかったけどな。」




ズルズルと朝からラーメンを食べながら悠斗が言った。






「今さらだけど、よく朝からラーメン食べられるよね。」




「朝に食べずにいつ食べるんだ!!」





いつになく真剣な顔で悠斗が言う。





「いやいやいや、あんたは昼も夜も食べてるでしょうが…。おっと、もうこんな時間だ。行こう、悠斗。」





「ゴク…ゴク…プハァ〜!よっしゃ、行くか。」



スープを一気に飲み干して悠斗が立ち上がり、2人は教室へ向かった。







【放課後、部室】





「あれ?今日は次狼さんだけですか?」





「ああ、他の生徒会メンバーは別の仕事で学校にいないんだ。とりあえず依頼入ってるから、仕事やってきてれ。」





「はい、行ってきま〜す。」
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