牛乳と猫スーツ。
33…校舎探索。



蓮が帰ってきて1日後、いつの間にか12月になっていた。まだ雪は降らないが、流石に寒い。そんな日のこと。






【ねこねこ団の部室】





「幽霊ですか?」




首を傾げながら直樹が聞きなおした。







「ああ、最近夜の校舎で幽霊の目撃情報が多数届いているんだ。」




イスに座りながら蓮が言う。







「嘘っぽいな…。あれ?でも夜の校舎って、一般生徒は入れないですよね?なんで目撃されたんだろ?」




「そう、夜の校舎には一般生徒は入れない。一般生徒でも私達でもない人達って誰だと思う?」





「え〜っと…。あ!先生ですか?」




「正解だ直樹。情報は全て教師から報告されたものだ。少しは嘘臭くなくなったろ?まあ、幽霊だろうと関係無い、大事なのは夜の校舎に許可なく入ることが問題だ。なので今夜探索する。」





蓮が立ち上がって言った。







「私は……絶対イヤだよ…。」





幽霊という言葉が出たときから部室の隅でうずくまっていた彩華が震えながら言った。








「参加メンバーは、私と次狼、直樹に彩華。この4人で探索する。」





「ちょっと待ってよ!おかしいよ姉貴!私が苦手なのを知っていてメンバーに入れるなんて!!」



蓮に駆け寄り、彩華が全力で抗議する。







「彩華は慣れなさい。」




「理不尽だよ!じゃあ、せめてプラズマカノ―――」





「却下。」




彩華が言い終わるまえに拒否する。
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