牛乳と猫スーツ。
34…試作型。
【生徒会室】
「お邪魔しま〜す。」
銀色の長髪をポニーテールした女の子が生徒会室に入る。
「ありゃ?誰もいない…。」
寝室やキッチンのドアも開けてみるが、誰もいなかった。
女の子が生徒会室から出ようとしたとき、ドアの横にある台車に乗ったダンボールを見つけた。
「なんだろ?もしかして新兵器!?」
ビリリッとガムテープを剥がす。
「おお!こ…これは!?」
……………………。
……………。
……。
【校庭】
生徒会室に向かって歩きながら電話で話している直樹がそこにいた。
「猫スーツの試作型ですか?」
『ああ、たぶん届いているはずだ。台車に乗っているから、部室へ持って行ってほしいんだよ。』
直樹のケータイから聞こえてきたのは蓮の声だった。
「別にいいですよ、急に仕事入って忙しいですもんね。」
『悪いな、助かる。』
「でも試作型って、前の三毛猫スーツと何か違うんですか?」