牛乳と猫スーツ。
「彩華…。あんたアホなの?」
真里香が言いたくなる気持ちがわかるので、直樹は何も言えない。
2人が入ったのは、数学テストと書かれた教室だからである。
数学は彩華の苦手科目だ。しかし苦手なのは数学だけではなく、本人曰わく「保健体育以外無理。」らしい。
「前々から気になってたんだけど、実力テストはなんであんな高得点だったのよ?」
「姉貴が新作ゲーム機買ってくれるって言うから…。」
「「なるほど…。」」
直樹と真里香が同時に言う。
「つ、次こそ勝つ!」
この後も、色々なイベントで勝負するが、彩華は負け続けた。
………………………。
……………。
……。
「うぅぅ…。勝てない。」
階段に座りながら、はあと溜め息を吐く彩華。
「これでも会長にしごかれてるからね。」
「風紀委員会は会長の直属だもんな。」
「そうだ!!」
彩華が急に立ち上がる。
「真里香ちゃん、私の仲間になって!」
「は、はい?」
急に言われて、真里香が数歩後退る。
「私、生徒会長になろうと思うの!真里香ちゃんがいれば恐いもの無しだよ!」
「あんたが生徒会長〜!?」
真里香が目を見開いて叫ぶ。
「真里香、そんなに驚かなくても…。」
「直樹!あんた彩華が何を言ってるかわかってんの?あの超人メンバーと戦うって事なのよ!?」