牛乳と猫スーツ。
39…課題。
遥か昔、とある小さな国のお城にユニフィーネというお姫様がいました。美しいショートの銀髪、どこか優華に似た女性である。
今日はお姫様の誕生日です。小国ながらも自分の娘のために、国王は盛大にパーティーを開きました。
貴族の人達から、祝の言葉とプレゼントをもらうユニフィーネ。
しかし、その顔はどこか寂しそうだった。
パーティーが終わり、ユニフィーネは自分の部屋に戻る。
明かりはつけずに、月明かりだけが部屋を照らす。
ベッドに腰掛けて、小さく溜め息を吐く。
しばらく座っていると、コンコンと窓ガラスが軽く叩かれる音がする。
今さっきまでの寂しそうな顔から、すごく嬉しそうな顔になる。
ガチャッと窓を開けると長いハシゴを使い登ってきた男がいた。
「こんな場所から失礼です。誕生日おめでとうございます、ユニフィーネ様。」
「ありがとう、ナッシュ。」
ナッシュと言われた黒髪の男。彼はこの城の使用人で、昔はユニフィーネの遊び相手だったが、大きくなるにつれてナッシュが身分の違いを知り、距離を置くようになった。どこか直樹に似た男性である。
「あの…プレゼントと呼べないかもしれませんが…。」
ナッシュが懐から、一輪の小さな花を出す。
「まぁ、なんて可愛らしい。今日もらった中で一番嬉しいわ!」
子供のように喜ぶユニフィーネ。