牛乳と猫スーツ。
『じゃあな、基礎トレーニングくらいしておけよ。』
「はい!」
そして電話を切る。
「よし、頑張ろう!」
少し屈伸して、直樹は歩き始めた。
視線を横にすると、中庭の中でも大きな木が目に入る。そのまま木の根の方に視線を下にしていくと、女の子がいた。
肩まで伸びた白髪、眼鏡をかけていて、木にもたれながら本を読んでいた。
女の子は視線に気づいて首を少し傾げながら直樹を見た。
眼鏡越し見える黒い瞳は見つめていると吸い込まれそうになる。
「何かご用ですか?」
「えっ!?いや…別に―――うわぁぁぁ!??」
声をかけられ慌てしまい、直樹は後退り、段差につまづき後ろに転けた。
「いてて…。」
「大丈夫ですか?」
白髪の女の子が手を差し出してくれていた。
「ああ、ごめん。」
女の子の手を掴んで立ち上がる直樹。
「血が…。」
女の子が直樹の左手を指差す。見ると草で切ったのか血が出ていた。
「あれ?いつの間に…。」
「見せてください。」
女の子は直樹の左手を取り、いきなりペロッと舐めた。
「うわぁぁっ!?何すんの!」
「消毒です。一応保健室に行った方がいいですよ。」
「ああ…うん。」
そして直樹は保健室に向かった。
「ハァ…ハァ……。」
ドクドクドクと彼女の心臓は今までにないほどの速さで鼓動していた。
ギュッと力強く自分の体を抱きしめる。
「ゾクゾクする。これが彼の血…。」
彼女の手には小さなナイフがあり。そして彼女の瞳が黒から赤に変わっていた。
……………………。
……………。
……。