牛乳と猫スーツ。
【浜辺】
1年生ズが海で遊んでいる中、白い砂浜で直樹は仰向けに寝ていた。別に遊びたくないわけではない、朝に受けた彩華のスペシャルコンボのダメージがまだ残っているからである。
ちなみに2年生ズはバーベキューの準備をしている。しかし、その中に蓮はいなかった。
「あ〜はっはっは!!この広い海なら、シャーク号・改で存分に楽しめるぞ!」
サメ型の浮き輪を抱え、長い髪を毛先の方でリボンでまとめている蓮が砂浜に現れた。
「か、会長!!それ持って来たんですか!??」
痛みを忘れて直樹が飛び上がる。
「当たり前だ。ここに邪魔をする者はいない、今度こそシャーク号・改の最大速度を出せる!」
高笑いする蓮を、直樹は嫌な汗を流しながら前に起こった出来事を思い出した。
あれは去年の夏のこと。
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【生徒会室】
夏の暑さが生徒会室をサウナ室に変えている。クーラーが壊れて2日が経った。蓮が直したのが、強化し過ぎて北極並みの寒さになったので現在停止中である。ちなみに修理業者は明日来ることになっている。
「あ、暑いデス…。」
今にも干からびそうなエリーゼがテーブルに突っ伏していた。彼女の言葉通り、本当に暑さで死ねる。
「確かに…。」
直樹も同じように突っ伏していた。
「仕方ない…プールに行くか。」
蓮が立ち上がって言った。
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