牛乳と猫スーツ。
「最近発掘された鉱石の名前です。その強度は特殊合金の約100倍。特殊な加工をすれば1000倍にもなります。従来の銃では傷などつきません。」
眼鏡をクリーナーで拭きながら話す小林。
「あんた…初めから無理なことを知って――――うっ!?」
「どこを見ている?」
首を掴まれ、そのまま持ち上げられる。
「遥!!」
直樹は持っていた対戦車ライフルを男に向ける。
「ダメ!撃ったらあなたはこちら側の人間になる!それだけはダメ!!」
もがきながら、必死に叫ぶ。
「そうですよ、彼女の言う通りにした方がいい。私達は君が何も知らないから見逃しているだけです。もし、こちら側の人間になるなら、迷わず殺します。」
「何なんだ、こちら側って?」
「おや?少しくらい知っていると思ったのですが…。いいでしょう、特別に教えてあげます。」
「止めて!!」
「特別にと言ったでしょう?聞いたからと言って、こちら側にはしません。では、しばしお話しましょう。」
小林が話し始める。それは以前に氷が直樹に話したコインの裏のことだった。
無名県、それは海上に作られた48個目の都道府県である。人口の増加に伴い、学校や企業が多くあり、優秀な人材を育成する場所である。そして秘密裏に行われているのが、第三次世界大戦を生き抜ける兵士の育成。そして兵士や国を導く指導者の発掘。