LOVE〜強さに隠した涙〜


それから、数ヵ月が経ったある日の事。


何もする事が無かった望夢は、家でゴロゴロしていた。とは言っても、何もない部屋では退屈すぎた。
そんな時、家のチャイムが鳴った。

ダルい体を起こし、玄関へ向かう。
『はぁい…』
ガチャ…キィー
錆び付いた音が鳴る。

「望夢ちゃん?」
『大家さん!!どうしたんですか!?』
「ちょっと話があってね…」
『まぁ、上がってください』




『あの…話ってのは…?』
テーブルに麦茶の入ったコップを2つ置くと、単刀直入に話を聞き出した。
「えぇ…まぁ…」
言葉を濁す大家。

『ハッキリ言って大丈夫ですよ』
「そう…。じゃあ話すわね」
『はい…』
「望夢ちゃん…貴女最近家賃払えなくなってるでしょ…?だから…ここに措いておけなくなったの…」
『出て行けって事ですか?』
「本当に申し訳ないわ…」
その言葉に落ち込むわけでもなく、ましてや、怒るわけでもなく、
『分かりました』
と、笑顔で答えた。



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