私の彼氏
さて、早速に別れをきりだそう。

「あのぅ…。私たち…」

「なんだ?」


とその時、またバーのドアが開いた。

「いらっしゃいませ!!」

お客様は、一階で喫茶店をする梅崎梅子であった。

「この店の梅昆布茶が気に入ってな。一杯おくれ。オレンジジュースを」

「なんでやねん」

河合はつっこんだ。
五月はクスクス笑っている。梅子さんのせいで別れを告げそこねた。

「少し待ってくださいね」

「ゆっくりでいいよ。そうじゃ、月曜日の夜中、正確には日付がかわった火曜日一時頃も来たんじゃが、店が閉まっておったの?」


梅子嬢が、そう言った瞬間、五月は飲んでいたビールを吹いた。


ヤバい。ヤバいよー。

田中が殺された日、私が店を閉めて、外出していたことが五月にバレてしまった。

「ちょ、ちょ、ちょっと、牛乳が切れたので買い出しに行ってたんですよ」

うまいことごまかして、五月の顔をチラ見する。











(¬_¬)ぁゃιぃ

五月はこんな顔をしている。


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