Loving Expression ~愛を詩にのせて送ろう~
瀬田が男子と仲良くなったのはうれしいが、いまいちすっきり喜びが入ってこない。
美羽が話しかけれたのは彼がひとりだったからだ。
だから彼の周りに人だかりができると近づくこともできない。
どんどん人気者になっていけばいくほど、美羽の取り入るすきは狭くなっていく。
ぱたりと、目が合った。
「あっ………」
彼はそらすことなく美羽のを瞳を覗き込む。
あの時以来、彼と目を合わすのは怖くなった。
美羽はさりげなく視線を心配そうにしてる優衣に目を戻した。
瀬田は気にせず、その小さな背を眺め続けた。