Loving Expression ~愛を詩にのせて送ろう~


女子の人気も格段に上がり、休み時間には他のクラスの女子が見物にくるほどだ。


あの嫌われ者の迷音をぐうの音をも出させなかった天才の顔を拝みに、今日も長蛇の列ができている。


瀬田は若干うっとおしそうだったが、顔に一つもださない。


まんざらでもないのかもしれない。


うわうわと悲鳴を上げている瀬田をしり目に、美羽は机に顔を落とした。


「………美羽は、行かないの?」


「行ける空気じゃないじゃん………」


「そっか………」


瀬田が1人でいる時間はもう、ほぼない。


昼休みも男子グループにつかまり、のどにパンやらお茶やらを突っ込まれている。


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