Loving Expression ~愛を詩にのせて送ろう~
数十歩歩いた時にふと思った。
自分は何をしているだろうか、と。
何度誓いを破れば気が済むのだ。
このことが美羽に知られれば更に軽蔑の対象となるのは明らかなのに。
「………もういいか」
どうでもいい。
軽蔑の対象に入ってしまえば抜け出すことは困難だ。
一度破るのと二度破るのも同じ。
そのうち紙がなくなるまで破るのだろうか、それはそれでいい気がした。
こんな男、美羽の前から姿を消したほうがあいつにとってもいいに決まっている。
自分が一番いい男だと思っていた時期はとうに過ぎた。
今度は自分が最下層にまで落ちて、美羽にはっきり嫌ってもらおう。
夏目は顔をあげ、とある方向へ駆けだした。