Loving Expression ~愛を詩にのせて送ろう~
「なっなにしやがるっ!」
男子生徒は唸り声上げながら腕を振りかざした。
だが遅い。夏目は軽々とそれをよけ男子の腹に膝をくらわした。
面白いほど吹っ飛ぶ男子。一瞬彼女の眼によぎった失望がしっかり見えた。
「まだやんのかああ?」
「すっすみません………調子にのっちゃって」
夏目が経験者だろわかるところりと態度を変えた。
つまらなく舌を鳴らし返し、夏目は踵を返した。
後ろから彼女の喚いた声と言い訳するような声が聞こえた。
―――なんであんな男にやられんのよ!―――
―――しっ仕方ねぇだろ!よく見たらあいつ、昔有名だった『ファング』だぜ!―――
大昔のネーミングセンスのかけらもないあだ名が聞こえ、夏目は失笑した。
八重歯からとった異名なのだろうが、ダサすぎて笑う気にすらなれない。
というか英語あってんのか、とまで思った。