Loving Expression ~愛を詩にのせて送ろう~


「夏目!何してるのよ………」


「美羽………なんでこんなところにいんだよ」


夏目は気が抜けたように地面に座り込んだ。倒れたこんだ、というほうが表現として正しいのかもしれない。


「大丈夫!?」


慌ててしゃがみこみ、夏目を心配そうに見つめる。


彼は悔しそうに顔をゆがめ、口元をぬぐった。べったり赤いものがついてる。


「ほっとけ!とっとと逃げろ………!」


彼は苦しそうに唸った。


自分のことは隅において、助けに来た美羽を助けようとしているらしい。


美羽はむっとして


「夏目がこんなになってるのに自分だけ逃げれないよ!」


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