青い向日葵
なのに。
春野の顔を思い浮かべるだけで、体に少し力が入ってしまう。
完全に、惚れてんじゃねぇか。俺。
ちょっと不思議な女の子に。
体が少しでもほぐれるように、大きく息を吐いた。
その時だった。
「大野くん?」
ふいに名前を呼ばれ一瞬びくっとしながら振り向くと、そこには制服姿の春野が立っていた。
「やっぱり大野くんだ」
そう言って嬉しそうな顔を向ける。
ファーストフード店と春野がどうも不釣合いな感じがした俺は、
「こういうところにも来るんだ」
と言うと、春野は、
「なにそれ」
と言って笑った。