わかれあげまん
嫉妬深い恋人を演じて追い詰めて。
本音じゃルゥが俺の踏み込めない自分の領域を持ってるって事にホッとしてるくせにだ。
あいつにはあいつの世界があるんだと自分に知らしめ、楽になりたがろうとしてる。
つくづく自分が嫌になる。
俺は一体…
どうしたいんだ?
次第に哉汰のボードを叩く指が緩慢になり、そして遂に動きを止めた。
目を閉じ、眉間にナーバスな縦皺を刻むと。
目を開け脇に置いてあった煙草の箱を掴み、立ち上がり彼もまた行く宛てなく、扉の外へと出て行った。