西野くんの偽カノジョ



「ひとみ…



あたしにもまだチャンスあると思う?」



あたしもしひとみがあるってそう言ってくれたら



相手はつばきちゃんだけど頑張るよ。



「全然あるよ。



結衣が諦めない限り可能性はあると思うよ!



さあ、1時間目終わっちゃったし教室行こう?」



「うん!ひとみ聞いてくれてありがとう。」



あたしは微笑みながら答えた。




ひとみがいなかったらこんな風にまた頑張ろうなんて考えられなかった。



「いいえ。またいつでも話してね!



やっぱり結衣は笑ってなくちゃ!」



そう言ってひとみも微笑み返してくれた。



そしてあたしたちは制服を直して、かばんを肩に掛けると図書室を後にした。



< 117 / 355 >

この作品をシェア

pagetop