キミがいた夏~最後の約束~
突然泣き出した私を橘先輩が驚いた顔で見るから、涙をどうにか堪えなきゃっと思うのに
溢れだした涙は止まってくれそうにない
橘先輩は戸惑いながらも、そんな私の頭をやさしく撫でてくれた
私は先輩に頭をなでだれながら
小さい頃、私をこんな風に撫でながら話してくれたあの人の
懐かしい記憶を思い出していた
美鈴
お前の名前はな
お母さんが
付けてくれたんだぞ
美しい鈴と書いて
美鈴
どうだ?
いい名前だろう?
そう言って
満面の笑顔で微笑むその人
「お前ら!そこで何してるんだ!」
───────!?
「お父さん……!!」