キミがいた夏~最後の約束~
新しい始まり




「いらっしゃいませ~!」





夏のテイクオフは本当に忙しかった



「オムライス2つお待たせしました~」



お昼時は大混雑、私と綾香はピークが過ぎるまでお昼も食べずにバタバタ



「お水ちょうだーい」


「はーい!ただいま!」



ピークが過ぎても普段の日より忙しいことには変わりなく、綾香とは交代で休憩をとっていた



「美鈴ちゃん次、休憩はいってー」


「はーい」



でも何をするにも楽しく新鮮で

疲れるけれど嫌になることはなかった



「あつ~い」


私は休憩中に近くのスーパーに行き、ついでにきれた食材を買って、テイクオフの裏口から入ろうとしていた


私がドアノブに手を掛けたとき、同時に向こう側から誰かがドアを引っ張ったことで
その開けた主の胸に思いっきり飛び込む形になる



ドスッ


「わ!いた!」



鍛えられてるであろう固い胸に鼻をぶつけて少し涙目になる私


もー!トビーさん!っと思って鼻を押さえながら顔をあげると
見たこともない綺麗な男の人が立っていた






< 186 / 378 >

この作品をシェア

pagetop