キミがいた夏~最後の約束~
新しい始まり
「いらっしゃいませ~!」
夏のテイクオフは本当に忙しかった
「オムライス2つお待たせしました~」
お昼時は大混雑、私と綾香はピークが過ぎるまでお昼も食べずにバタバタ
「お水ちょうだーい」
「はーい!ただいま!」
ピークが過ぎても普段の日より忙しいことには変わりなく、綾香とは交代で休憩をとっていた
「美鈴ちゃん次、休憩はいってー」
「はーい」
でも何をするにも楽しく新鮮で
疲れるけれど嫌になることはなかった
「あつ~い」
私は休憩中に近くのスーパーに行き、ついでにきれた食材を買って、テイクオフの裏口から入ろうとしていた
私がドアノブに手を掛けたとき、同時に向こう側から誰かがドアを引っ張ったことで
その開けた主の胸に思いっきり飛び込む形になる
ドスッ
「わ!いた!」
鍛えられてるであろう固い胸に鼻をぶつけて少し涙目になる私
もー!トビーさん!っと思って鼻を押さえながら顔をあげると
見たこともない綺麗な男の人が立っていた