キミがいた夏~最後の約束~
そんなことを考えながら慌ててダメ押しのお礼をもう一度先輩の背中に浴びせる
「あの、ありがとうございました!!」
「ハハッ…!」
橘先輩は笑いながら振り向きもせずそのまま後ろ手をあげた
「また明日なぁ~」
また明日…
『また』?
ああ、そういえば声を掛けられた時も言ってたなぁ…
『毎日飽きもせず』
海でボケーッとしてる女は先輩にとって、相当珍しかったんだろうなぁ…
よし、この事は明日、綾香と久美に自慢しよう!
私は先輩の背中が角を曲がって見えなくなるまで見送ってから、自分の家に足を向けた