キミがいた夏~最後の約束~




私は音楽をかけようとCDプレイヤーに近づく橘先輩の背後から手を伸ばして抱きついた



「美鈴?」



橘先輩の少し驚いたような声が体を通して聞こえる



「橘先輩…」



私は橘先輩に回した手にギュッと力を込めて意を決したように呟いた




「抱いて…欲しいの…」





言って自分の顔が火照っていくのがわかる



どうしよう…


すごく恥ずかしい


でも今、言うしかなかったから



私は震えそうな手に何とか力を入れて橘先輩にしがみついていた



橘先輩の反応はない


突然こんなことを言い出してどうしたのかと思っているだろう


背中から抱きついて顔が見えない分、どんどん不安になる


すると橘先輩が私の前にまわした手を掴むと



「美鈴…俺、もう結構動けるから、そういう冗談通じない」



そう言って私の手をほどこうとする






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