キミがいた夏~最後の約束~
それから一週間
橘先輩に誘われるがまま
毎日、先輩と登校して
放課後はテイクオフに顔を出すようになっていた
学校でも移動教室で顔を合わせたり
食堂でたまに会ったり
日曜日まで、綾香に引きずられるように海に通う
そのたびに注目の的だった
「美鈴ってうちのクラスの男子も気にしてるコ多いんだよ、知ってた?」
「え?何?久美、冗談やめてよ」
「ホントだよぉ~うらやましいなぁ」
私は浮かれていたのかもしれない
ううん、きっと浮かれてた
そんな人気者の先輩の周りにいて
自分も人気者になったような
そんな気になってたのかもしれない