空を見上げる皇帝ペンギン。

テレビではお昼のバラエティー番組をやっていて肩を並べて見ていた。

甘さで誤魔化したミルクティーに少しずつ口を付けていると、電話が鳴った。携帯にしては大きな音だな、と思ったら周防くんの家の固定電話だったみたい。


「出てくる。」

「行ってらっしゃい。」


先輩なのか、電話越しに敬語を使う周防くんの声が聞こえた。先輩、誰なんだろう。陸上のかな、大学のかな。そういえば周防くんには女の子の友達は居ないのかな?

腹痛が襲ってきた。

何かが体を蝕んでいくような気がして、テーブルに突っ伏す。



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