空を見上げる皇帝ペンギン。
あっちの通路を行ったところの7号室だよ、と言うと、ありがとう、と返ってくる。
「外部は?」
「ん?」
「誰かを待ってる、とか。」
手に持つ携帯に視線がいったのに気付いて、力が入る。
言ってみようかな。
周防くんは頭良いから、何か案を出してくれるかもしれない。
でも、いつか名前が綺麗だなって褒められたのを思い出して、言葉が舌にまとわりつく。
いいよね、今日が最後だし。
「誰にも言わないでね。」
一応、念を押してみる。その言葉にキョトンとした周防くんは、部屋へ進めた足を戻して近付いて来た。