純情☆デビル
『と~よ~ひ~ら~~~~(低音)』


私が怒りを買ったのはヒャイヌだけじゃなく、関波君もで。


『テメェ――!』


『雫、ダメだって!!』


今にも突っかかって来そうな関波君を、メルエフ君が急いで止めてくれていた。


『え?亜遊と関波君どうしたの!?』


『なんで険悪ムードになってんだ?』


幸い“本が勝手に飛んだ”というあり得ない場面を見てなかった早耶と正信も仲裁役に回って、その場は治まった。


でも私と関波君との溝は、簡単には埋まらない。


その日から私は徹底的に関波君を敵視して、会話も殆ど無かった。
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