純情☆デビル
テンションが今いるメンバーの中で最も高い戸塚君が、私の手を握り、上下に振る。


まだ本名を名乗っていない新菜は、口を開けて呆気にとられていた。


私の方は戸惑いの渦に巻き込まれており、顔が引きつり中。


「戸塚君、あの……」


「粋羅でいいよ!!」


「粋羅君、あのね……」


『出来れば手、離して欲しいんだけど………』


どうしよう…こう言いたいのに、勢いについて行けなくて、言葉が出てこないよ……


まるで―――…あの時みたいだ。


教室で、女好きで有名なクラスメイトの男子5人組にしつこく誘われた時。
< 176 / 467 >

この作品をシェア

pagetop