純情☆デビル
―――…クソ。


仕方ないので豊平に目線を戻し、手を頭に置く。


低身長の豊平の小ささを、改めて実感した。


「………勝つぞ、豊平」


「……!!うんっ!」


何がそんなに嬉しいのか、豊平の顔が瞬く間に明るくなり、元気に返事をされた。


な、何なんだよコイツ!


なんかオレ、今日やたらと豊平に振り回されてるよな?


いつもの1人が好きなオレはどこ行ったんだ!?


「正信足引っ張らないでよ!」


「そっちこそ」


普段なら今の寺辺と正信の様なやりとりに展開するのに……


妙に意識しちまうのはなんでだ…?
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