いつか会えるね
ジム、プール、ダンススタジオ、広いお風呂、シャワーブース。

全てがキレイで、ワクワクした。

「スポーツクラブは、始めてですか?」

「はい。」

「そうですか。運動不足の解消とか、ダイエットとか?」

先に運動不足をあげるなんて、心づかいが痛いです…。

「…ダイエットですねぇ…。」

「そうおっしゃる方がほとんどですよ。」

目をあげたら、やさしい笑顔があった。

「担当トレーラーがつきますから、ジムが始めてでも、大丈夫。安心して下さいね。
エアロビなんか興味あります?」

「はい。エアロビ楽しそうですね。」

「エアロビは、有酸素運動だから、良いんですよ。では、ジムや、エアロビを組み合わせて、メニューを組んでいきますから。」

「はい。」

「あっ…。まだ見学でしたね。」

目を見合わせて笑う。

なんか、ほのぼのしてしまった。

「あっ。ヤル気マンマンですっ。」

「本当に?良かった~。」

「実は、普段、見学案内しないんです。」

と、続けた。

「普段は、トレーラーなんですよ~。受付の女の子が、休んじゃって。」

そうだったのか。

でも、キレイな女の人には引け目を感じるから、田中さんで良かった…。

田中さんは、特にかっこいい感じじゃなくて、オニギリみたいな感じのせいか、ほのぼのとさせられた。

「これで、一通り見学は終了です!」

「ありがとうございましたぁ!」

「じゃあ…、必要書類の記入しますか?」

控え目なお誘いに、笑って答えた。

「はい!」



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