いつか会えるね
「あっ。担当なんですけど、私が担当する事になりまして。」

はい?

「田中さんが?」

「はい。よろしくお願いします。」

にこっと笑う。

「はぁ。よろしくお願いします。」

つられて笑った。

「じゃあ、説明しますので、こちらへどうぞ。」

招かれるまま、着いていった。

小さなテーブルに座る。

「これが、カリキュラム表です。」

B6のうすい冊子だった。

中を開いて見せてくれる。

「最初のページが、まず今のデータです。」

あれ?なんか体重の欄が…。

「身長から、理想の体重なんかを計算して、目標を設定していくページです。」

はい?

「で、次のページから、トレーニングの内容を記入していく様になります。」

日付で横に区切られた表には、体重、と書いた欄がある。


固まってしまった。


「篠原さん?」


「えっ。あっ。はい。」

「大丈夫ですか?」


「あっ。…はい。」



いくら、田中さんが好みじゃないとは言え、男の人に体重さらすのは…。


ガマン!ガマン!


仕方ない。



痩せるためだもん!




ジムに男探しに来たんじゃないんだから!!




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