slow snow


「やっば!

講義までもう時間ないぞ、

急ぐぞ。」


広瀬の声でみんな走りだした。


楓と春は先を走り、

俺と広瀬はその後ろを走っていた。


「夢、雪ちゃんと何があったかは聞かないけど。

雪ちゃん泣いてたぞ。」


泣いてた?


俺は、あんなに強くゆっきーから
言われたことなくて、

正直驚いた。


だけど、


「理由よく考えろよ、

あの子、すぐ泣くような子じゃないだろ。」


そうなんだ。

彼女は、あまり強く感情を表に出すような子じゃない。


それなのに、今日はじめて話をした人がいるところで泣くなんて。


俺、何を間違えたんだ…?


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