月と星と陽

陽の疑い



ルーナは以前より穏やかな表情をみせるようになった。

初めて会った頃は氷のように冷たい表情をしていて、風にさらわれそうな程儚いものだった。

けど…今は違う。

そばでルナリアの歌を心待ちにしていて、美味しそうにビスケットを食べる。

ソーダを初めて飲んだ、と言って目を丸くさせながらちびちびと飲む。



前のルーナじゃ決して見られなかった表情を、今じゃ見せるんだ。


相変わらずの乏しい表情だけど、前よりか全然ましだよ。




なぁ、ルーナ。


いま、何を思っている?

その細い体にしょい込みきれないような事を持っているんだろ?

大丈夫だから。

大丈夫だから教えてくれ。
いつか、きっとな。


いつか、みんなでしょい込んだら

うんと素敵な笑顔をみせて…
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