甘いのは苦手です。
「何で?学校に」

「柚木ちゃん、聞いてなかったの?」

聞いてませんよ。
大事な内容を抜かして学校だけは聞きましたけどさ。

「入っていいの?」

スタスタと先に行く葵依を無視して尾形さんの横に並んだ。

「うん、いいよ。いいよ。
今、学祭の準備で必死だから」
「準備に私がいたら邪魔のような気がするんだけど…」

周りを見渡せば木の板にペンキで塗りたくっている。

「そんな事ないよ。
俺は出来れば柚木ちゃんと一緒にいたいし」

胡散臭い。





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