イケメン御曹司の秘密の誘惑


会社の合併が絡んだ今回の縁談は、発表したらもう取り消す事は出来ないだろう。

比奈子、何故言わない?

俺から離れたくないと。
結婚するべきなのは自分だと。

何故、……。

この綺麗な涙と共に全てを流してしまうつもりなのか。



「比奈子……、行くなと言わないのか」

「え…っ」

驚いた顔で俺を見返す彼女の唇を再び優しく包む。

「もう…会えなくなっても、平気なのか」


………それを彼女に聞いてはいけなかったのかも知れない。
だけど…、俺は間違いなく焦りを感じていた。





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