Nocturne



皇は私に気を使わせまいといつも冗談などを交えて言う。


…皇はそんなつもりはないと私は知ってる。

だけど。
それが私には凄く辛かった。


…―――彼と私の立場の差が見せつけられるようで。


…それに私は隠している。
とても、皇には言えない秘密。

…それに、来月、私はきっと彼には会えない。


いつの間にか時計は7時となっていた。
やば。



「じゃあ、私学校だから」

≪もうそんな時間か≫

「うん…早いよね」

≪じゃあな≫

「うん、おやすみ」

≪あぁ、行ってらっしゃい≫



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