俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
第一章 8月
「母上……」
彼の視線の先には、
青白くなりながらも美しく眠る女性の姿。
「どうして…どうして母上が…」
彼の瞳に写る女性の姿が、涙で霞み、遠くなっていく。
彼の悲痛な叫びに、
彼女が応えることは、もう永遠にない――…
< 1 / 353 >
メニュー