俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
一定の大きさに区画された土地、しかしもう外の砂漠のように岩が散乱している場所。
ここは多分元々畑があった場所だろう。
腐った廃材で簡素に作られた小屋が数えるくらい。
その小屋の窓は僅かながらオレンジ色に染まっている。人はいるらしい。
「こんな場所に…人が住んでいられるの?」
穴ぼこだらけの道に乱暴に落ちていた汚れた人形を、蒼は手に取った。
「こんな結末……絶対に嫌だよ」