俺様天使とのキスまであと指輪一個分。
「……!!!!!!」
「大人しくしたほうが身のためだぜ」
野太い男の声が耳元でする。
蒼の右腕は後ろに引かれ、瞬く間に羽交い絞めにされてしまった。
「案外ちょろいもんだぜ。で、どうする?」
もうひとり、全身黒い鎧を着たガタイのいい男が蒼の目の前に現れた。
「生きたまま連れて来いとのご命令だ。少し痛めつけて、抵抗できないようにしておこうか」
後ろで蒼の手を引く男が不気味に笑う。