運命のヒト
「茶化さないでっ」
伸びてきた手を振り払った。
「シロはあたしと真剣な話なんかしたくないんでしょ。今朝だって、あたしの気持ちすら言わせてくれなかったじゃん。だから、もういいって言ってんの」
歯がゆさが非難の言葉となって口を突く。
半分八つ当たりをしているのかもしれない。だけど、あたしにだって少しくらい言う権利はあるはずだ。
イラだつあたしに、シロの表情も固くなった。
「美園……」
今さらそんな申し訳なさそうな顔しないでよ。
そもそも、アンタが素顔を見せてくれないから、あたしは苦しいんじゃん。