運命のヒト

だけど、わかってた。

何度もタイムスリップを繰り返していれば、どこかで携帯を手に入れることも可能だ。

何より、画像フォルダのあたしの写真が動かぬ証拠。

そうわかってるけど、認めたくなくて。



「……長い寄り道をしてしまったんだ。けど、もう終わりだ」


シロはあたしの手から携帯を取った。

力の抜けたあたしの指は、すんなりとそれを離した。


「今度こそ帰らなきゃ」


徐々に上り始めた太陽が、彼の輪郭を照らす。
< 276 / 415 >

この作品をシェア

pagetop