運命のヒト


「……どうして」

あたしは言った。喉の奥が張りつめたように、声がうまく出せない。


「どうして、そんな不思議なことが起きたの……?」

「それは……まだ言えない」

「じゃあ、シロにとって“もとの時間”っていつ……? どのくらい先の未来……?」

「ごめん、それも言えねんだ」


「……何よそれ」

笑おうとしたら、ボロボロと大粒の涙がこぼれた。
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