運命のヒト

あたしは地面に両手をついて、むせび泣いた。

朝帰りの酔っぱらいが冷やかしながら横を通り過ぎていった。


「……ごめん」

シロが言った。


「そばに……いたかった。
俺も、ずっとお前と一緒にいたかった。

そんな小さなことすら、叶えられなくて、ごめん」


あたしはハッとして顔を上げる。

傷ついた顔のシロが微笑んでいた。


ひどいことを言って傷つけた、その罪悪感があたしを打ちのめした。
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