運命のヒト


「シロ……」

「元気で」

「待って、シロ……っ」


朝陽の射す中を、シロは歩いていく。

追いかけたいのに、足が震えて立ち上がれない。

やがて遠くなった後ろ姿は、角を曲がり完全に見えなくなった。


「シロっ……」


あたしはよろよろと立つと、おぼつかない足取りで追った。

< 282 / 415 >

この作品をシェア

pagetop