運命のヒト

目指すのは、砂浜を見おろすように建つ別荘。


「今から玄関まで競争! よーいどん!」

「えーっ、ママずるい! 待ってよぉ」


浜辺に響くブーイング。
そんな負けず嫌いな息子に、夫が笑う。


「よしっ、パパと一緒に追いかけるぞ、歩人」

「うん!」



初夏の青空の下。

庭に咲き誇る白い花。

3本のナツツバキが、笑い合うように揺れていた。



-END-
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