桜、雪、あなた
「お疲れ様」
ヨウスケくんのいつも通りの優しい笑顔
「……お疲れ様…」
咄嗟に顔を伏せてしまうあたし。
ところが
ヨウスケくんは昨日の事がまるで何もなかったかの様に
「メシ食いにいこうぜ」
あたしを誘った。
でも
食欲なんて全然なくて、
その前に合わせる顔がなくて。
少しの間を置いて断ろうとした 時
「残念ながらミオちゃんに拒否権はないから」
ヨウスケくんは笑って言った。
「…や、でも……「メール無視も無しな?」」
「………」
あたしの考えている事を全て見透かして
あたしにノーと言わせないその笑顔は
『逃げちゃだめだ』
と、
言っていた。
…逃げる事なんて
出来ないと 思った。
………だけど。
「…やだ」
「だめ」
「どうしても?」
「どうしても」
それでも抵抗をしたあたしに
さっきまで笑顔だったヨウスケくんが真顔になって
はっきりとした口調でこう言った。
「ちゃんと話したい。」