桜、雪、あなた



そう。



『おれ? いるよ?』



“彼女がいる”



その話を聞いたのは初めてご飯に行った日だった。

…まぁ、
普通に考えて見た目は少し怖いけどどう見たって格好いいし 、性格も明るくてとにかくすっごく優しいし。

『これじゃあ周りの女が放っておくはずがない!』

と、
思って聞いてみたら案の定 って感じだった

だから
彼女がいるって聞かされた時も

そりゃそうだよな~。

位にしか思わなかったし、
相手のいるヨウスケくんがあたしの中で恋愛対象になるとか
どうとかの問題でも

なくて。



だけど
毎週の様にあたしと遊ぶヨウスケくんをさすがに心配になって
少し前に1度だけ



「こんなに遊んでて彼女さん嫌がらない?」



そう聞いた事があった。

すると、



「出たー 彼女ネタ!
大丈夫、大丈夫! 」

と、
あっさり流されてしまって。



「ええぇー?本当にぃー?」



それでも気になって仕方なかったあたしが更に聞き返すと

ヨウスケくんの笑顔が一瞬 曇って、



「うん、まじ。 つーかおれこの手の話苦手なんだよなー……」



なぜか



「この手って?」



どこか切なそうに



「………」



悲しそうな顔で



「…ヨウスケくん?」



ポツリ、



「おれ、の……恋愛 話?」



そう、

言ったんだ



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